【アニメ】 『デッドマン・ワンダーランド』 感想

東京の異変から10年後−−
疎開先の中学校に通う五十嵐丸太(ガンタ)は、クラスメイト達と平凡な毎日を送っていた。
だがある日、学校に「赤い男」が現れ、ガンタの運命は一変。
無実の罪で“死刑”を宣告されたガンタは、日本唯一の完全民営化刑務所「デッドマン・ワンダーランド」に収監されてしまう。
失意と絶望の中、ガンタの新たな運命が動き始める−−!
────以上、KLOCKWORX公式サイト『デッドマン・ワンダーランド』より引用

原作は『月刊少年エース』にて連載中の同名タイトル『デッドマン・ワンダーランド』、片岡人生、近藤一馬両先生による漫画作品です。両先生といえば、『交響詩篇エウレカセブン』の漫画版。精緻で透明感のある美しい絵が魅力です。また、『サムライチャンプルー』や『ミチコとハッチン』などを手がけたマングローブさんが制作されるとあっては見ない訳にはいかないですよね。

ということで、感想は以下にて。


 

一抹の不安はあったんです。噂も聞いていました。確かにその通りでした。

グロかった。

構図や暗転などでモロ出し描写は避けられていますが、それでも残虐なシーンが多く、毎回嫌な汗をかきながら観ました。とはいえ、クロウの罰ゲーム以降は割と平気だったので、あの部分が個人的に一番苦手だったのかもしれません。あるいは単なる慣れかも……?(苦笑)

監獄での能力者バトルものかと思いきや「自由の鎖(スカーチェイン)」と名乗る反体制組織が登場し……、と話としては面白い流れだったのですが、「自由の鎖」編のあたりからちょっと勢いが減速し、ある程度区切りのついた所で終わってしまいました。原作未読のため推測ですが、おそらく全12話でまとめるために登場人物やエピソード(事件)を削除ないしは変更されたのではないでしょうか。しかしながら、どこまで(どの程度まで)原作の通りでどこからがアニメオリジナルだったのかは見た限りわかりませんでしたので、そのくらい(素人目にはわからないくらい)の出来映えだったということかもしれません。
なんとなく中途半端な感じがしたのは、おそらく「続きはコミックスで」ということだったのでしょう。原作のプロモーション的な位置づけのアニメとして考えれば、それも潔くて良いのではないかと思いました。

とはいえ、この作品を見て原作本を買うかと言われると、やはり残虐描写の多さに正直迷うところではあります。しかし、このお話は無慈悲で残虐なあの世界でないと成立せず、あの世界観がなければキャラクターも成り立ちません。残虐描写が多い作品に関してはよく「残虐描写を減らせばいいじゃない」といった意見を聞きますが、そんなことをしたら作品そのものが成立しなくなってしまいます。読みたいけど読みたくない、目を背けたいけど惹かれる、久々にそんなジレンマを感じさせてくれる作品でした。

原作ファンの方には賛否両論あるかもしれませんが、あきらのように原作を読もうかどうしようか迷っている方にとってはこのアニメ作品はある程度の参考になるのではないかと思います。
ただ、ご覧になる際にはグロい描写があるのに予めご留意を。


ということで、角川さんのPV映像〜 ↓


……折衷案として(←何の?)、とりあえず画集出ないかな?
ハミングバードちゃんとかマキナ姐さんとか、女性がとても魅力的でした。(←なぜシロが入っていない?>あきら)