【外】 埼玉・さいたまスーパーアリーナ『ジョン・レノン・ミュージアム』

ジョン・レノン・ミュージアム』をご存じですか?
ジョン・レノン氏のパートナーであるオノ・ヨーコさんの正式許諾を受けた、世界で初めての公認ミュージアムで、さいたまスーパーアリーナにあります。
今年になって初めてその存在を知りました。なかなか行く機会がなかったのですが、先日なんとか時間を空け、行ってきました。





実は私、ジョン・レノンもビートルズもほとんど知らない世代なんですね。ジョンが亡くなった時私はまだ小学生(年齢的にはヒトケタ)だったし、中学生の時には定番の「ビートルズを聴く」英語の授業もあったのですが、その頃は丁度80年代の洋楽ブームまっただ中でビートルズよりもTFFだのデュランだのに夢中で。その後、大学の授業の一環でビートルズの歴史の本を読破する課題があって、そこで初めて「ビートルズ」というものをちゃんと知ったくらいで、曲に至ってははTVの番組やCMで使われているのを聴くくらいでアルバムを1枚も持っていないというテイタラク。
そんな私がジョン・レノン・ミュージアムに行って内容についていけるのだろうか、いやいや、きっとあっさりとした内容の美術館に違いない、と、様々な期待や不安を胸に抱きつつミュージアムへ。

そこは、英国を思い起こさせる居心地の良い異空間でした。

最初に通されるのはミニ・シアター。そこでジョン・レノンの生涯が7分程の映像で紹介されます。私のような無知な人のことも考えられた演出にちょっと感動しました。
ミュージアム自体は映像で紹介した生涯をゆっくりじっくり振り返るように年代順にゾーン分けして、遺品などが展示・紹介されています。育ての親であるミミ叔母さんの家を再現した立体ジオラマやリバプールを彷彿とさせるような煉瓦風の壁のゾーン、イマジンのPVのような白い空間のゾーンなど雰囲気ある内装の各ゾーンに、ジョンが実際に身につけていた眼鏡や衣類、手書きの歌詞のメモといった貴重な遺品がみっちりと置かれています。もちろんメインはジョンの遺品ですが、一部にオノ・ヨーコの芸術作品もちゃんと展示されていて、二人がどんな人物であるか、二人が互いをどう見ていたのかを肌で感じる事ができます。
直に触れませんが、ジョンの手形のコピーがあって手を合わせて大きさ比べをすることもできますし、ジョンがヨーコに贈った白いピアノに至っては自由に触れて良い状態で置いてあります。そして圧巻はファイナル・ルーム。ジョンのメッセージが日本語と英語でちりばめられた白い空間です。

それまで耳に届いていた「ジョンとヨーコ」像、あるいはオノ・ヨーコ像は正直あまり好意的なものではなかったのですが、ここを訪れてそのイメージが覆りました。ジョンより7歳年上の姉さん女房の生き様は超カッコイイです。

しかしながら、この美術館は2010年9月30日をもって閉館してしまうとのこと。時代なんでしょうかね、残念です。
ということで、20世紀最ッ高の愛すべきバカップルとその作品群、興味のある方は埼玉へ、お早く!


今回のお土産。ファイナル・ルームのメッセージ集(左)と美術館の図録、そして美術館の袋。


そうそう。息子のショーン・レノンのミドルネームって「タロウ・オノ」なんですね。今後ショーン・レノンを見かけたら、「タロウちゃ〜ん」と呼んでしまうかも。