【アニメ】 『夏目友人帳』『続・夏目友人帳』 感想

両親を亡くした少年・夏目には秘密が。それは、あやかし(=妖怪)が見える事。強い妖力を持った祖母・レイコの遺品であるあやかし達の名前が記された契約書「友人帳」を手にして以来、あやかしから狙われる羽目になった彼は封印を解き、自分の死後、友人帳を譲る事を約束した用心棒・ニャンコ先生と共に、あやかし達へ契約の印である「名前」を返す忙しい日々を送る。

-白泉社「夏目友人帳」サイトより引用
※一部内容を追加しています。


原作は緑川ゆきさんが描かれている同名タイトルの漫画白泉社から発行されている『LaLa』『LaLa DX』にて連載中です。アニメ版は『夏目友人帳』が2008年7月から9月頃に、続編にあたる『続・夏目友人帳』が2009年1月から3月頃にそれぞれ放映されたのですが、アニメ化の話を知る前からずっと本屋さんに平積みされていたのが気になっていたので、「試し読み」みたいな気分でアニメ版を見始めました。
録画しておいたものを6月頃に見終えたので、今となってはかなりうろ覚えで申し訳ないのですが、一応の感想は以下より。




まず、とても丁寧な作りにとにかく感動しました。絵が綺麗とかお話がまとまっているとか、そういう基本的な部分はもちろん、たとえば、木々の色づきや空の色から感じられるゆったりとした時間の流れ、それに反してちょこちょこ動くニャンコ先生の可愛らしい足さばきなど、1つ1つの台詞や動作とその「間」が、本当に見逃してしまいそうな細かい所まできちんと行き届いているのです。いかに制作サイドが原作を読み解き、その良さを引き出そうとしているのかが、それだけでわかります。
切なさと優しさのこもったお話そのものもそうですが、その丁寧さに毎回感涙していました。

アニメ・原作ともに第二話は「露神(アニメ版では『露神の祠』)」という神様と人間の悲恋物(?) のお話です。あきらはこのお話をアニメで観て、完全にこの作品にはまったのですが、確かその後、雑誌で
「(原作の)シリーズ化がかかった回でこの『露神』という話を緑川先生が持ってきた。それで『夏目友人帳』というお話のコアがわかり、アニメの方向性も決まった。」
というようなことをスタッフのどなたかが仰っていたと記憶しています。
その心意気、ちゃんと伝わってますよ!(←意味不明)

ということで、これは本当に良いアニメ作品です。
「働くOLさんが就寝前に癒されるようなアニメを狙っていた」というスタッフのお話もあったような気がしますが、ダンナも癒されてましたよ。
個人的にはこういう作品こそ子供に、というか、親子で観て欲しいです。なので、(もう終わってしまいましたが)夕方の時間帯での再放送は観られなかったけど、嬉しかったです。

唯一難点を申し上げれば、原作版は絵にちょっと不安定な所もあるので、人によっては好き嫌いがあるかもしれない、という点です。(緑川先生および原作ファンの皆さま、申し訳ありません~!! ちなみに、あきら個人としては原作絵はOKです。)
なので、原作版に対して気後れされている方には特にアニメ版から試されることをオススメします。

ちなみに、アニメ版のニャンコ先生の声はカカシ先生が担当されています。スタッフロールで確認するまでわかりませんでした。さすがコピー忍者。声も自在。(←違)




 アニメ版『続 夏目友人帳』のオープニング&エンディング。
見える者と見えざる者の世界が上手く表現されてますよね。