【雑】 お正月のしめ飾りに関するちょっとした考察

クリスマスが終わって、お正月の準備が本格化する今日この頃。
駅前のスーパーへしめ飾りを買いに行ったところ、昨年も見かけたアレがまたしても売られていました。



一見ごくフツーのしめ飾りに見えますが、よーく見ると何かがおかしい。わかりますか?
(この画像だけでオチがわかったアナタはスゴイ! かも)
上のしめ飾りを横からみたアップ画像。しめ縄に使われている植物の切り口の形が何か変・・・。
そこで裏の表示を見てみると、なんと!しめ縄の材料は「乾燥した水草」。
そ、それは・・・良いのでしょうか?(汗)

ちなみに、ネットで色々調べてみたところ、お正月に飾るこのしめ飾り、神社などで見かけるしめ縄と同じく「神域(清浄な世界)と現世(不浄な世界)を隔てる結界」という役割を担っているそうです。

うろ覚えなのですが、以前見たTVか何かで紹介していた説では、「とんがったもの」が大好きで綺麗好きの歳神様はまず先が尖った竹やツンツンした松葉がいっぱいの門松を目印にしてお家にやってきます。 更に家の入口のしめ飾りを見て、歳神様は「ここから先不浄はシャットアウトされているのだな」と家の中に入ります。家の中で歳神様は更に結界で囲まれた白いモノ(「白」は一切の穢れのない色、という意味があるそうです)である「鏡餅」に宿り、暫く滞在した後に下界を去ります。歳神様がお帰りになった後も鏡餅には歳神様の御魂(御霊かな?)が宿っているので、そのお餅を開いて(=鏡開き)食べることで御魂を自らの内に宿す、という意味がお正月の一連のイベントにはあるそうです(うろ覚えなので間違っていたらゴメンナサイ)。

さて、「しめ縄」の起源は神話の時代まで遡ります。天の岩戸に引きこもってしまった天照大御神が外の賑やかさを確認しようと戸を開けた所を引っ張り出されますが、その時に再引きこもり防止のために張った縄が「尻久米縄(しりくめなわ)」と言うもので、それが今では「注連縄(しめなわ)」と変化したらしいです。
で、問題の 「尻久米縄」の原材料については流石にきっちりとは残っていないようです。しかしながら、一般的には「藁」と言われているみたいです。
ちなみに「藁」を辞書で引くと「稲・麦など(イネ科の植物)の茎をかわかしたもの。」と定義づけられています。
そこで、問題。

この「乾燥した水草」はイネ科か否か。

と、まぁ、色々ウンチクをたれてしまいましたが、単純に「乾燥した水草」で歳神様をお迎えするというのはちょっと・・・(^ ^;)。「表記」という点では、とても正直で好感が持てるんですけれどね。
あと、ウィキでは「(しめ)縄の材料は刈り取って干した稲藁、又は麻」と書かれていますが、麻はイネ科ではないらしいです。というか、歳神様に麻縄って・・・、捕り物?(笑)

まぁ、今年は麻縄のしめ飾りは見かけなかったので、そこは不問としましょう。
その代わり、新たに見つけたのは・・・
 

ギニアグラス・・・って、コレ

いや、まぁ、「見立て」という考えもありますし、要は各人の心の持ちよう(ありよう)なのでいいんですけどね。

色々な植物のしめ飾りがあって、歳神様ビックリするかな? でも、逆に色々な植物を見られる、と楽んでいただければこちらも楽しいかも。

<参考にしたサイト>
 ・・・などなど。
  
 
[2011年12月15日追記]
近くのホームセンター「島忠HOME'S」さんにこのようなものが掲げられていました。
ちょっと光ってしまって見辛いですが、あきらの解説よりずっとわかりやすいですね。