【アニメ】 『鉄のラインバレル』 感想

14歳の少年・早瀬浩一は、ある日“事故”により、少女と出会い、巨大人型メカ「ラインバレル」を手に入れた。
何も出来ず、正義に憧れているだけだった少年の周りは、彼が圧倒的な力を手に入れたことでめまぐるしく動き始める。
新しい仲間と出会い、友人と別れ、守るものを背負い、自らを囲む世界と向き合い、やがて少年は成長してゆく。
--アニメ版『鉄のラインバレル 公式サイト』より引用

原作は清水 栄一さんと下口 智裕さんが共作する同名タイトルの漫画で、現在『チャンピオンRED』にて連載中です。漫画で巨大ロボットものっていうのは最近珍しいんじゃないかなぁ、と以前から気になっていたのですが、『無限のリヴァイアス』の谷口悟朗さんと平井久司さんの組み合わせに板野一郎さんも絡んでのアニメ化、という事で例によって原作は読まずに見ました。
6月頃見終ったので今となってはうろ覚えですが、心に残っていた感想は以下の通り。


結論から言ってしまうと、あきら的にはちょっと残念な出来でした。制作に携わった方やファンの方にはまずお詫びします。大っ変申し訳ない。

というのも、まず、不要なお色気サービスが多すぎたと思います。それにより、本来もっと重い話であろう本筋やバックグラウンド部分までもが軽いものに感じられてしまいました。お色気シーンは決して嫌いではないのですが、あからさま過ぎたり、節操なく何度も入るのとはどうだろう、と思ってしまったのです。
「お色気」を使ったものとしては12話「南海より愛をこめて」は弾けていて逆に良かったと思います。大きな戦いの後の休息としてとことんお色気コメディする。で、その次の回で衝撃的な事件が発生する。「直前に喜劇を見せることでその後の悲劇をより悲劇的に見せる」という手法は確かシェイクスピアもよく用いたものだったと思いますが、うまく使ってますよね。ここの流れは気持ち良く見られました。そういえば、谷口さんの携わった別作品『コードギアス 反逆のルルーシュ』とその続編『コードギアス 反逆のルルーシュR2』 でもこの手法は用いられてましたね。前者では学園祭の大騒ぎの回の次でユーフェミアのあの事件が、後者では生徒会長の独断イベントの回の次でシャーリーが・・・。こういう話の緩急のつけ方、大好物です。

もう1つだけダメ出しをしちゃいますと、全体的に絵が荒いように感じられました。ほっぺの斜め線は動画向きの描き方ではない気がするので(というか、絵の下手な人のゴマカシ手法に見えてしまうので)、個人的には避けた方が良かったと思います。他にも顔が総じて下ぶくれに見えてしまったり(頬骨の位置が低い、のかな?)、おでこやうなじの髪の生え際の描き方が雑だったり、おでこが超「猫の額」だったり、巨乳・爆乳系のおっぱいの形がほぼ同じだったり(ほら、釣鐘型とかお椀型とか色々あるじゃない)・・・。「水風船みたいな形状と動き」をするソレをデッサンが狂った状態のまま「お色気サービス」として見せられても、ちょっと・・・(汗)。
ごめんなさい、ぶっちゃけあきらは固めの円錐型(で合ってる?)が好みなのです!(爆)

とはいえ、理沙子ちゃんのスタンスは冷静に見ると興味深いです。彼女の幼馴染2人はどちらも既に死んでいて、彼女がどんなに浩一クンに思いを寄せても、彼女にどんなに矢島クンが思いを寄せても、浩一クンも矢島クンも死者なんですよね。あるいは、マキナのファクターとして不老不死の存在となった男性陣と普通の人間として老いて死を迎える理沙子ちゃん。平和を取り戻したらこの3人はどうなるのかなぁ、と救いのない方向で考えるとちょっと切なくなりました。

あと、板野サーカスはすごかったです。でも、3Dでの板野サーカスは目がついていけませんでした orz
重さを感じられない3D映像だったので、そこをもうちょっと上手くやってくれていたらと思うと、・・・多分あきらは画面酔いで見られなかったかも orz

なんだかんだ悪態ついてしまいましたが、とりあえず最終回まで楽しく見ちゃいましたです。
スタッフの皆様お疲れ様でした。現在進行中の原作に対して「最終回」を作らなければならないアニメって大変だなぁ、といつも思うですよ。
でもって、原作者様とそちらのスタッフの皆様、頑張り過ぎない程度にこれからも頑張って下さいマセ。